「仮面ライダーフォーゼ」第1話感想。

  • 今のところは、仮面ライダー」ではない。
    ただ、これは別にマイナス評価ではなく、プラス評価。

面白いポイント

  • 仮面ライダー×学園モノ」じゃなくて、「学園モノ×仮面ライダーとしたところ。
    仮面ライダーに付いて廻る、
    「『積み重ねてきた歴史』という呪縛」を吹き飛ばすのは、この学園モノについて回る、青春の春風だろう。
    • 「パンティアンドストッキング」(以下パンスト)で、アメリカの学園にはスクールカーストというものが存在する」という事実を知ったオタもいるだろうが、
      基本的に学校は階層社会で成り立っている。
      本の学校にもスクールカーストは存在するが、「それ」は決して明るみに出ず、学生の間だけ、感じ、読み、見ることが出来る。
  • 仮面ライダーのデザイン。
    • 「ツートンカラーのぴちょんくんという印象だったが、動いて見れば中々に馴染むデザインだった。
      前作「OOO」のバース同様、様々な追加武装を状況に応じて使い分けていくスタイル(宇宙飛行士と同じスタイル)なので、手足はなるべく動きやすいようになっている。
  • 「日本の土臭いヤンキー精神 VS アメリカのスクールカーストという構図。
    • 物事を強調するときは比較するのが基本だけれども、大規模集団に異分子を紛れ込ませることで特異点らしさを強調出来る。
      今回は特にそれが強調されていて、例えば「短ランVSブレザー」「熱血VSクール」「一匹狼VS階層社会」という風に、何かしらの要素で主人公は周囲と対立している。
      ところが、主人公のメンタリティは融和を求めている以上、多様性を認める階層社会は彼を突き放しきれなくなっていく。
      それが今後のシナリオに、どういう形で現れていくかに期待したい。
  • 学園モノ、というのもあるのだろうが、キャラクターそれぞれが楽しそうであること。
    • 基本的に前向きであり、自分自身が思うまま、考えるまま、感じたままに行動をしていける無鉄砲さがある。
      この無鉄砲さは「若さ」が産み出すものであり、「大人の視聴者」にとっては「もはや過ぎ去った過去にしか存在しない幻想・概念」である。
      思い出したくもない黒歴史を軽々と弄ぶような危うさと、危うさが兼ね備える「純粋さ」が見どころだろう。
      フォーゼは「子供にとってのヒーロー」でありつつ、「大人がその存在さえも忘れてしまった青春」の二世代を同時に描く作品なのかもしれない。

楽しめなかったポイント

  • 主人公の滑舌。
    オンドゥルルラギッタンディスカー!?」レベルとは言わないにしても、勢いのあるシーンでは言葉がよく聞き取れない。
    (勢いと口で喋ってるから、声が籠もってる)
    今後の成長に期待したい。